考える紫

「考えること」を大切にしている、集団生活が苦手な若造のブログです。

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やっぱり美容師さんは接客のプロでした。

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またまたご無沙汰です。

夏休みはついついたくさん予定を入れてしまいますね。
 
今日は美容室に行きました。
もう3年程通っているお店です。

 

初めの頃はAさんという女性にいつも担当してもらっていましたが、彼女はワーキングホリデーで海外へ行き、一度は帰ってきたのですが、また海外へ行ってしまいました。
Aさんはシャンプー時の頭皮マッサージが非常に上手く、とても話しやすい方で安心できました。
私は噛み締め癖があるので、とても頭皮が硬くなります。ガッチガチです。だから美容室での頭皮マッサージは結構楽しみにしています。
 
彼女が旅立った後もそのお店に通っているのですが、しばらくは指名フリーで、毎回違う方に担当してもらっていました。
しかし、やはり行く前に担当してくれる人がどのような人かわかっている方が安心できるので、できれば誰か指名したいと思っていました。
何度か指名フリーで通っていたところ、Nさんという男性に担当してもらうことになりました。
何が良かったのかは覚えていませんが、他の方より過ごしやすかったような、仕上がりが良かったような、そんな気がしたので、次からはNさんを指名するようになりました。
彼は頭皮マッサージをソフトにササッと行うのでそこがやや物足りないのと、男性なので少し言動が雑なところがあるのが気になる部分ではありますが、とても気が利いていて、知識も豊富で、仕上がりもいいので、しばらくはNさんに髪を整えてもらおうと思っています。
 
私にとって美容室は、どこであってもやや居心地の悪い場所で、どう振舞っていいのかわからないので、いつも必死に雑誌を読んでいます。
そんなコミュ障全開の状態でもNさんは適度に話しかけて下さるので、気まずくならなくて精神的にとても助かっています。
そして、Nさんの感心するところは、いつ行ってもこれまでの私の雑談や髪に対する希望をいくつか覚えていてくれるところです。
私も個別指導塾講師としてアルバイトをしているので、「接客術」として、担当している生徒さんとの雑談を覚えるようにしています。
しかし、担当している生徒さんはせいぜい6人くらいですし、毎週会うので、前回の雑談を覚えておくことはそこまで難しくありません。
Nさんは毎日何人も担当していますし、私が美容室に行くのも1〜3ヶ月おきなので、Nさんが客一人一人の雑談や希望を覚えておくには、多大な労力を必要とするでしょう。
その労力を考えると、Nさんの仕事に対する情熱のようなものが見えてくる気がします。
もしかしたらすごく記憶力のある人で自然と覚えていられるのかもしれませんが。
 
やはり、人間は自分のことを覚えていてもらえると嬉しいものです。
私はそう信じてこれまで生徒さんとの会話を覚えるように心がけていましたが、 「される側」になってこの考えは正しかったと思えるようになりました。
 
また、人との会話においてもう一つ考えていたことがあり、それについてもNさんの接客から学ぶところがありました。
それは、「自己開示の必要性」です。
 
基本的に、人は相手の話を聞くより自分の話を聞いてもらう方が好きです。
だから、なるべくこちらの話はせずに相手の話を掘り下げるように普段から心がけていたのですが、それでは会話をする相手が私である必要はなくなります。相槌を打ってくれるぬいぐるみでいいのです。果たしてそれでいいのか?・・・私は悩んでいました。
相手の話を聞くだけではなく、自分を見せることも必要なのではないか。
 
Nさんのトークは、「Nさんもひょっとしたらそのバランスについて考えていらっしゃるのではないか?」と思わせるものです。
基本的には私のことについて質問をして私の話を広げるのですが、きちんと自分の考えや知識も教えてくれます。しかし、決して私の考えや意見を否定しません。そういうところはやはり上手いです。
こういったことは普通の人は当たり前にできているのかも知れませんが、私は普通のことで悩む人間なので、Nさんの接客方法から「自己開示はやはり必要だ」ということがわかりました。
ただ、そのバランスについては、これから研究していかなければなりません。
でも、やっぱりNさんは接客のプロだと思うなぁ。
 
私も、美容師さんが仕事をしやすいような、「プロの客」になりたいと思います。
 
ご一読ありがとうございます。